丹波篠山 秋の美食倶楽部 ‐2022‐
造り開始まで一か月をきり、気温も涼しくなってきていよいよ感がでてきました。
作業的には造り中、 蔵人の人数も限られているので、
造りまでに冬に詰める上撰酒などの味を今の段階から整えているところです。
さて、個人的な話なのですが、 夏頃に会社のTwitterアカウントを覗いていたところ、
『京都産業大学・鳥取県連携フォーラム「酒と食文化でむすぶ鳥取と京都」inむすびわざ館』 というイベント情報を目にしました。
京都産業大学といえば、我が愛すべき母校!
こんな面白そうなイベントやってくれるなんてという事で、早速申し込み。
会場である「むすびわざ館」 学歌の歌詞にもある「むすびわざ」という言葉がはいっているのですが、
この言葉、大学のHPによると
創設者荒木俊馬先生は
「産業」を「むすびわざ」と表し、
「新しい業(わざ)をむすぶ」という意味を込めました。
また「むすぶ」は「産(む)す」という語源を持つことから、
「産み出す」と解しています。
という事らしいです。
在学当時より、今こういう仕事についたらより深く心に響く言葉!
さて、季節は流れて秋。
なんとか台風の影響もそこまで受けずに開催されたイベント。
なかなかタメになるお話が多かったので紹介します。
まずは、歴史的な背景と日本酒。
鳥取の城下町では他の件と比べても、石数(こくすう)も多かったと。
ただこれは人が多かったというよりも、
現代でいう「アルハラ」に近い飲まれ方をしていた面も文献で残っているとのこと。
※当時、切腹する際に一献のお酒を飲むことから、少量しか飲まないヤツには縁起が悪いとして、無理矢理飲ませていたらしい。。
こういう知識って直接お酒の質とかには関係ないですけど、
やっぱり販売などする際には、結構ウケが良かったりするんですよね。
篠山にもそんな話ないですかね~
あとは酒米「剛力」のお話。
こちらもやはり今の我が蔵とも比べながらの拝聴。
色々試したいけど、現状は今の味をもっとよくしないとなというところもあります。
そして、客席からの「お酒とあう食材はなんですか?」の質問
鳥取ならではの食材との話をされていました。
やはり、地の食材には地の酒が一番あわなければいけないと勝手ながらにより思いました。
例えばこれから秋から冬にかけて美味しい篠山の名産品で
個人的に秀月を当てはめると
「山の芋」
「おろし」にするのもよし、炊くのもよし、
また少し手を加えておろしたのを海苔で巻いて天ぷらにするのも良しです!
これは調理法にもよりますが特別純米酒をお勧めします!
米の旨味と山の芋の甘味が調和してグッドです。
「ぼたん鍋」
もうすでに写真を見るだけでお腹がすくぼたん鍋!
こちらには生原酒をおススメします。
出汁がしみ込んだ猪肉や野菜を原酒ならではの味の骨太さで流し込めば美味しさ倍増!
「松茸」
丹波篠山は、毎年松茸を目当てに多くの観光客が訪れるほど、知る人ぞ知る松茸の産地です。
松茸をはじめとするキノコを使った料理に、おすすめは ひやおろしです!
ひやおろしの生詰めしたことによる口当たりの柔らかさと
寝かしていることでの熟成感がキノコ特有の味わいにマッチするのではないかと思います!
もちろん他の料理が合わないってことはなく個人的なことですので、
もしどれにしようかお悩みの方がおられましたら、ぜひ参考にしてみて下さい!
また、蔵の直売所である秀月庵で「黒枝豆に合う日本酒」ということで昨年お客様にアンケートをとった結果を踏まえて、
今年は何かやるみたいなのでこうご期待!!
とまぁ宣伝を挟みましたが、ほんとこの時期に参加してよいイベントだったなと思いました。
ぜひとも京都産業大学様には日本酒のイベントやる時には呼んでほしいなと思いましたね!卒業してないけど・・・