「蔵ファン」はじめます

色々あった2023年。
2023年の狩場一酒造は、とにかく忙しく動き回った一年でした。

年始は、神戸阪急様の地下1階での宣伝販売に始まり、3月には、丹波杜氏組合自醸酒技能審査会での受賞、5月はお隣三田市の音楽フェス「ARIFUJI WEEKENDERS」への協賛参加、8月は音楽フェスに東京、10月は黒枝豆と丹波焼のお祭りに、神戸阪急様のイベント。。。

思い返しても社員全員で一丸となって全力で駆け抜けた一年になりました。

 

そんな忙しくも充実をした日々を過ごすことができた1年でしたが、このブログでは、これから新たに開始する新たな取り組みについて、ご紹介いたします。

私たち、狩場一酒造は、2024年より、クラウンファンディングならぬ「蔵ファン」をはじめます。

  

蔵ファンを始めるにあたって

クラウドファンディングでもない「蔵ファン」を開始するに至った経緯について簡単に説明いたします。
私たち狩場一酒造は、全国はもとより兵庫県内の日本酒好きの方にも、あまり知られていない小さな酒蔵です。
そうした酒蔵が、丹波篠山で酒造りを続けてきたのは、蔵に併設する直売所「秀月庵」で約8割を販売を行う地域密着の蔵として営業をしてきた背景があります。

世代を超えて飲まれるお酒を目指す

日本酒の消費量は1970年代の前半にピークを迎え、以降は下降の一途をたどっています。その背景には、お酒の多様化に伴う日本酒離れや、飲み手の高齢化、さらに新型コロナ感染症による自粛などにより、日本酒を飲む機会が少なくなってきております。
 このような状況の中でも、多くの酒蔵が自分たちの努力で技術を磨き、新しい日本酒の形を模索しています。そうした動きを感じ取った一部の方は、新たな日本酒のファンとして積極的に、次々と新しいお酒や飲み方に探求心の矛先を向けています。

 今私たちが出来ることを考えたとき、こうした状況の中で自分たちのお酒「秀月」にどのような価値があり、新しいお客様にどのように楽しんで頂くことができるのかを発信したり共に考える場所が必要だと感じました。
 もともと狩場一酒造には、お客様が自主的に作られた「秀月の会」という集いがあったと狩場代表から聞きました。その話を聞いた時、次の世代のお客様にも秀月のファンとして集まる場所を作るべきではという考えにいたりました。

地域の酒蔵として、情報発信の場所となる

日本全国には、1500程の酒蔵が残っていると言われております。その酒蔵一つ一つは、地域の食文化や歴史・風土の影響を受けてお酒を造っています。そのため、酒蔵は地域の目には見えづらい伝統や文化といった情報が蓄積されていると言っても言い過ぎではないかもしれません。

私たちの蔵のある丹波篠山は山々に囲まれた内陸地ではありますが、京都や大阪・神戸が近く、栗や黒大豆・山の芋をはじめとするおいしい農産物を作り続けてきた地域になります。
また、日本六古窯の一つである丹波焼の郷にも近く、個性豊かな作品を焼き上げる作家の方が身近にいます。

そうした環境にある蔵として、私たちに出来ることは、地域に根差した質の高い食品や工芸品をお酒を通して知って頂くことも一つの役割だと思います。

今回の蔵ファンでは、秀月や日本酒だけなく、丹波篠山の魅力を発信する小規模なプラットフォームになるようにしたいと思っています。

蔵ファンの詳細

「蔵ファン」で実際にどのような取り組みを行うかを説明いたします。
その前に、今回の「蔵ファン」の目的は、何か商品を開発したり、新しい設備を導入することが目的ではありません。目的は、「蔵ファン」に参加した方にさらに秀月、日本酒、丹波篠山のファンになって頂くことです。
さらに、ファンの方同士で繋がりが広がり深まっていくことを期待しています。

応募の詳細について

■募集期間
2024年1月5日(金)~
■価格
40歳以上=1口:15,000円 
20~39歳=1口:10,000円
※1口に付き大人2名、未成年は何人でも参加可能です。
■応募数
50口
■応募方法
狩場一酒造オンラインショップまたは、直売所(秀月庵)・電話・メールにて承ります。
※電話・メールの方は、振込先を記載した用紙と請求書を郵送いたしますので、振込をお願いいたします。

オンラインショップ
電話:079-595-0040

ご応募いただいた方には、登録後に別途ご連絡を致します。

蔵ファンの特典について

■蔵ファンの特典

①しぼりたて新酒の生酒 720ml×1本
 ※2月にお渡し
②夏酒 720ml×1本 +オリジナルTシャツ
 ※7月にお渡し
③2月10日、11日開催の蔵見学会への参加
④5月開催予定 大蔵試飲会 丹波篠山市で活躍する工芸作家との交流
⑤7月・11月開催予定 地域の飲食店とコラボした日本酒講座
 ※料理代は別途
⑥蔵ファン通信(会報誌)の送付
 ※3ヶ月に1回程度

最後に

冒頭で少し記載しましたが、昨年は新型コロナ感染症の規制が緩まり、たくさんの日本酒の試飲会やイベントに参加しました。
その中で感じたことは、日本酒の魅力はまだ一部しか伝わっていないという事です。
以前の日本酒のイメージと言えば、おじさんたちが一升瓶を持って注ぎ合いし、倒れるまで飲む飲み物でした。近年は少し様子を変えて、フルーティーやガス感のあるお酒を冷酒で飲むことが、日本酒のイメージとして定着しつつあります。

いつでもどの業界でも、その時々の潮流はあるとは思いますが、日本酒にもトレンドでは語れないお酒がたくさんあります。そのお酒が、どのような場所でどのような人によって造られたかを知り、地域の食材や酒器と合わせて楽しむことが、これから日本酒の一つの潮流になることは間違いないと思います。

日本酒をこよなく愛する方は、ぜひ今から始まる蔵ファンに加わり、新しい日本酒の楽しみ方や蔵の形を体感して頂ければと思います。

皆様のご参加、お待ちしております。