「100人ではぐくむ名前はまだ無い日本酒」プロジェクト

この度、狩場一酒造は「100人ではぐくむ名前はまだ無い日本酒」プロジェクトでの日本酒造りを担当させていただくことになりました。

プロジェクトに参加させていただきました経緯や、プロジェクトの成果として造る日本酒について、簡単に説明をしたいと思います。

 

プロジェクトへの参加について

今回「100人ではぐくむ名前はまだ無い日本酒」プロジェクトへのお声を掛けて頂いたときに、「ミチのムコウ」というさらに大きなプロジェクトと目標があることを知りました。


その「ミチのムコウ」プロジェクトでは、中山間地域が抱える里山の荒廃や農業の担い手などの様々な問題の解決を、実際に田んぼや畑、さらには山の中で体を動かして、新しい里山つくりの形を模索していくものだと知りました。

私たちの蔵のある丹波篠山市の古市地区に目を向けると、手入れのされなくなった里山が徐々に増えつつあり、また耕作放棄地となった農地も増えてきております。


こうした現状の解決の糸口を探る「ミチのムコウ」プロジェクトは、私たちの酒蔵にとって決して他人事でないと感じ、ぜひ同じ方向を向いて歩んでゆきたいと思いました。

地域の方の支えでお酒を造ってきた私たちにとって、次の世代に豊かな自然を残すことは大切な使命として取り組みたいと考えています。

名前はまだ無い日本酒について

今回のプロジェクトで生産する日本酒 「瓶内発酵による発泡性、うす濁り特別純米酒(生酒)」 についてです。

以前より当社でも、日本酒業界で人気の高い発泡性のお酒を、造ることが出来ないか議論がされていました。

今回のお話を頂いたときに、「ミチのムコウ」プロジェクトの話を伺った際に、私たちの蔵でも何か挑戦をしてみたいと思い、発泡性の日本酒を造ることに決めました。

発泡性のお酒には、活性にごり酒、炭酸ガス注入タイプ、瓶内二次発酵タイプの3種類の作り方があります。

今回のプロジェクトで挑戦する瓶内二次発酵の長所は、細かい泡が得やすい点・複雑な香味が出る点に加えて、他の日本酒に比べ手作り感のある仕上がりになるとされています。

上記のような長所の一方で、発酵ガスの調整が難しいとされており、実際にどのくらいのしゅわしゅわ感が得られるかは、未知数な部分があるため、私たちにとっても新しい挑戦になります。

最後に

こうして「ミチのムコウ」の皆様に声を掛けていただき、地域が少しでも元気を取り戻す活動に参加させていただき、感謝の気持ちとおいしいお酒を造る責任を感じています。

そして、「100人ではぐくむ名前はまだ無い日本酒 」は、プロジェクトもお米作りも私たちの関わるお酒造りも、新しい試みと挑戦であふれる素敵な企画だと思います。

少しずつ荒廃していく地域を目の当たりにすることは、誰にとってもとてもつらいことです。

今回の活動を通して、微力ながら地域に貢献が出来ればと思っております。



「100人ではぐく名前はまだ無い日本酒」や「ミチのムコウ」プロジェクトについて詳しく知りたい方は、下に記載のリンクよりご確認ください。

100人ではぐくむ名前はまだ無い日本酒